今のように内地との往来が便利でなかった時代。故郷を遠く離れて出稼ぎや学校に通う家族を気づかう母親の気持ちは並大抵のものではなかった。「ヤマトダチ(共通語)はちゃんと通じているだろうか? 食べ物は口にあうか、病気をしてはいまいか」と案じつつ、沖縄のアンマー(お母さん)たちがせっせとつくってはブリキ缶に詰め船便で送ったのが、豚肉を味噌で炒めたアンダンスーだ。今でも手軽にできる保存食、常備菜として不動の人気を誇っている。ご飯の供やおにぎりの具、お茶請けまで、いろいろ使えて重宝する。アンダンスーは、いわばお袋の味の代表選手みたいな料理だから、それぞれの家によって材料となる豚肉も選ぶ部位が違う。ちなみに、沖縄には昔から伝わる沖縄の味がたくさんあるので、沖縄旅行の際には楽しんでもらいたい。