「PISA二〇〇三」および「TIMSS二〇〇三」の結果を受け、文部科学省は新指導要領見直しに向けて、平成十六年、新学習指導要領の定着度を見るための「学力テスト」を実施した。ところが、「学力低下は必至」という大方の予想を裏切って、「学力向上」という結果が出た。授業時間数で小学校が三一四時間、中学校で一七五時間多かった旧指導要領下で学んだ児童・生徒よりも、授業時間が削減された新指導要領の「ゆとり教育」で学んだ子がどものほうが、大半の教科・学年で成績がよかったのだ。この、見た目には改善傾向ともいえる結果は何を意味するものなのか。「ゆとり教育」の成果が早くも表れたのか。現時点では軽々には断定しがたいものがある。というのも「新指導要領導入からわずか二年足らずで、結果が出たといえるのか」「『ゆとり教育』に危機感を抱いた家庭が、塾や家庭教師を頼んだ結果ではないのか」「十年前のレベルに戻っただけ」など、解釈はさまざまだ。いずれも、当たらずといえども遠からずといったところだろうか。
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