仲間と一緒にツーリングに行ったときのことですが甲州街道で友達が死んだことがあります。渋滞気味の街道ではなかなかペースをあわせづらいので、俺は自分のペースで車と車の合間を縫うようにしてすりぬけ、先に行ってしまっていたのです。そこであえて赤信号に引っかかるように速度を加減して停まり、遅れた友人を待ったのですが、幾度か信号待ちをしてもあらわれないのです。胸騒ぎがしました。引き返したらもう終わっていました。
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まだ救急車は来ていなかったのですが、顔がすごい色になっていて、微動だにしない。なぜかフルフェイスのヘルメットが傍らに転がっていました。友人に目立つ外傷はなかったんですけれど、電柱に激突してしまったようです。いまでもはっきりと脳裏に浮かびます。顔が黒緑色というか、尋常でない奇妙な色に変わってしまっていた。すごかった。凝視すると幽かに息をしているようにも見えるのですが、それは俺の期待が見せた幻想のようでした。息をしていると無理やり信じる一方で、救急車が来ても助からないということは直感的にわかりました。どういう情況で事故が起きたのかは、わかりません。何かに絡んだ痕跡らしきものはあるんだけれど、絡んだのが四輪なのか、それとも他のなにかなのか、まったくわかりません。警察の現場検証では路上に飛びだした電柱に一人で勝手に激突したということで、けりがつけられてしまいました。単独事故ということです。そこは路肩が急に狭くなっているところで、事故がときどき起こる場所だったのです。